コラム

手仕事と道具。

2020.01.14 /
手仕事と道具。

間取の変更や耐久性や耐震性を高めるためリノベーション工事には、新たに土台や柱の設置が必要なケースがあります。
リノベーションは新築の時のように工場で加工するプレカットの工程がありません。
既存のお家に合わせた施工が必要不可欠です。

これは『下げ振り』という道具。糸の先端に重りが付いており、鉛直を調べる道具です。
正しい位置にきちんと柱を設置するこの工程は、後に隠れてしまう工程ですが、仕上がりの美しさに大きく影響します。

 


次々に設置していく大工さん。私なら一本柱を設置するのにどれだけの時間がかかるのだろう?
なんて考えながらも見とれてしまいます。

 

水面が静止し地球の重力によって下げ振りの振れが停止した時に求められる「水平」と「鉛直」。この自然の理を利用した今なお受け継がれる木造建築には欠かせない道具です。
日に日に変わりゆくお家づくりは、こうした職人さんの知恵と経験が凝縮されているのだと改めて感じることができました。

 

「リノベーションは簡単にはいかんなぁ!」と笑顔で語る大工さんと道具のお話でした。

 

 

 

 

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